異業種交流グループ


1999年 第4回 「介護機器についての意見交流会」
―東大阪市を福祉産業の町づくりに−

日 時
1999年12月5日(日)
会 場
東大阪市ユトリート
会議参加者 松下電器産業(株)健康・暖房事業部 経営・企画室 宮本 和彦氏
川村義肢(株)開発部 岸本拓也氏
サンテック(株) 代表取締役 藤戸 淳一氏
東大阪市立社会福祉協議会 片岡 暁氏
大阪府産業開発研究所 天川 康氏
「書」伊藤 進氏
東大阪市異業種交流グループ「創遊夢」 秋友 勝雄氏、山藤 和子さん
東大阪市異業種交流グループ 「トライの会」 西島 博氏
東大阪市異業種交流会 「河内あきない塾」 林 茂元氏、朝倉 秀巳氏、庄司 聖一氏


さまざまな職業の人に集まっていただき、介護機器についての 意見交流会を開催致しました。
この会議のねらいは、それぞれの立場になって人の意見を聞き、自分の仕事にプラス されればと考えています。
特に、日頃介護機器を開発されている方々の苦労話や 新規参入を考えている異業種交流会の方々の意見交換も活発になされました。


自己紹介


林 挨拶 あきない塾の名前で意見交流会を3度ほどおこなってきたが形にとらわれず発言して下さい
伊藤氏 最近出会いがいっぱいで楽しい毎日です。
車椅子の生活で発言の場があればと思っていました。 それを参考にして頂ければと思います。
藤戸氏 住宅内の木質関係を仕事にしております。ラワン材を加工しています。
住宅そのものが気密の高い物になってきています。
それがきっかけになりフォルマリン等の 影響が出てきています。9割が外材である。 木を介護に活かしていこうと考えている。
山藤さん 普通の人は自分の家で死にたいと思う。家は一生に一度の買い物であるので。高齢者に対する 良い物は何かを考え出した。
そういうことで福祉用具リサイクル・住宅改造ソユーム(株)を立ち上 げた。 2件の物件を最近建てた。
近所なのでその後も接している。車椅子を家の中で使えるように なった。街の中も車椅子が使いやすくなれば良いと考えている。
岸本氏 カワムラ義肢の企画、開発を行っている。特に老人用の車椅子が好きです。
片岡氏 東大阪市の職員です。昨年から車椅子を載せる車を1回1000円で貸し出している。
高齢者サービスセンターはおおきな複合サービスセンターとなっている。
高齢者の中心的センターになろうとめざしておりスタッフ、機器をより一層充実させていきたい。
天川氏 福祉産業が全国各地に広がっている。府下の企業が如何に福祉関係の機器を開発しているか非常に 関心がある。
といれっての開発に関しては非常に興味がある。公的機関はどういう支援をすれば 良いのかを知りたい。
大阪の既存産業は壊滅状態になっており新しい産業の振興が必要とおもって いる。
秋友氏 ソユームを2年前に立ち上げて異業種から法人を立ち上げた。
当初は炭の開発を行っていたが輸入の炭には勝てないと分かったので介護へすぐにきりかえた。
西島氏 トライの会。今のところ目玉はないがこれから見つけていきたい。
林氏 本業は塗装、義父が盲学校、未認可の作業所を10年前に立ち上げたので、そのころから障害者の 方とふれあう様になりました。
製造業の人間として何かを作れると考えていました。
異業種交流 河内あきない塾でバザー等を行いましたが、声を上げないとならないと思い、福祉機器の 町づくりとして提言しました。
福祉機器を作るには儲かるだけではなく、理解してもらわないとならない。
障害者と接する機会が増えた事により、彼らに声を掛けやすくなった。
その事を製造業の社長に 伝えていきたい。
そういう体験して良かったという気持ちの広がりがバリヤフリーにつながると 思っています。
宮本氏 トイレ用の手すりを11月より販売を開始致しました。
松下電器もバリヤフリーに関心を持っている。大阪門真に本部を設置しました。 バリヤフリーに共生を目指して。
世界の皆さんに電化製品を安く供給しようが最初の松下の目標でし た。
しかし、物が増えた今、ハンディキャップを持った人々に貢献できているだろうか?
まだまだで あるが 松下の理念に基ずきエイブルアート・ムーブメント活動等。をおこなっている。
また、ハンデ ィキャップ基金を行っています。 松下の商品はエレトニクスの技術を持っていますがバリヤフリーにたいする知識はすくない。
といれっては細かな点を非常に配慮している事が良くわかった。顧客からの反応がすごかった。
トイレの中だけでも数々ある。身の回りを見渡すと数え切れないを考えている。
朝倉氏 東大阪に愛着がある。活動を投して物を作る事が偏った状態で作られているのではないかと感じる。
アパレルに関して無駄な物が多い。 今日、伊藤氏を迎えにいく時暖かいブーツは何処にあるのかと云う話題になりました。
暖かくて、 かっこの良いものは何処にあるのか?なかなか無い。
福祉産業都市として使いたいもの作りを進めて いきたい。

(左より) 伊藤氏、藤戸氏 秋友氏、西島氏 林、朝倉氏

使いたいもの作りに対して

岸本氏 辛い。北欧は機能とデザインが複合されたのもがあたりまえ。
キッチリ融合したものが日本でもっと できないとならない。
片岡氏 自分で買う人と、公的に貰えるもの(給付対象)があるので日本で融合したものが少ないと思う。
伊藤氏 自分はアメリカ製を持っている。30万。自分がずっとつかうので形の良い物が欲しい。
片岡氏 福祉の中で今までは市場経済がはいっていなかった。
岸本氏 使う人の状態によっても違う。身体が不自由な人と高齢者の人の背景は違う。高齢者の周辺の 経済が問題になる。
伊藤氏 邪魔しているのは、意識ではないか
片岡氏 高齢者は介護者に対して気持ちが弱くなっている。
伊藤氏 根本が何か、だんだん変わっていくのではないでしょうか?意識を変えることは言い出しにくい。
50.60万するものが欲しいといいにくいが、自分が欲しい物は欲しい。
回りが如何に優しくなるか それがポイント、公費ばかりをとらわれてはならない。
片岡氏 街に車椅子が少ないので比較できないのではないか。買取りとレンタルでは状況が変わってくるので はないか。
電動ベットの給付があり、納品した日にその人が亡くなった。すると粗大ゴミとなってしまっ た。
今は、レンタルとなった。
それと同じように車椅子も高いものがリサイクルとしてぐるぐるまわれれば 良い物が手に入りやすくなると思う。
伊藤氏 以前より街に出やすくなった。駅にエレベーターがつきだした。もっと公に設備が整えばよいと思う。
林氏 障害者用と高齢者用の機器は作る側の視点を分けないといけないと思う。
岸本氏 高齢者用の車椅子はないのです。
林氏 ついでに障害者、ついでに高齢者ではいけないと思う。メーカーはキッチリ分けないとならない。
シルバーカーは競争がはげしくなってきたのでいろんな物を作っているが、意識は我々が云っている 事とは違う。
これからうるさい高齢者が増える。
岸本氏 高齢者で障害者の人も増える。杓子定規で分ける事は難しい。
山藤さん 高齢者が車椅子を使う人は、障害を持った人がおおいので分ける必要はないと思う
朝倉氏 私の以前はそう思っていたが、高齢者は自分が介護器機を出来るだけ使いたいと思わない。
伊藤氏 健常者と障害者の違いが分からない。ファッション等にこだわるかどうか?
岸本氏 高齢者の方はなかなか打ち明けてもらえない。
そう云うひとが多い。 今の高齢者予備群は変わってくると思う。
山藤氏 これから欲しかったら買う時代になると思う。
秋友氏 室内用外出用の高齢者の車椅子は必要だろうか?障害者の元気な人はいらないのでは?
しかし、採算がとれない。松下のコストダウンは?
宮本氏 ライターは福祉機器。車椅子の人は、排便が難しい。肛門が排便作用をする。
脊髄がやられるとそれ が できなくなる。下剤を飲む。指で刺激をあたえる。
高齢者は何歳から高齢者か明確ではない。ターゲットを絞らなければならない。
課題解決をしなければ ならない。指しか動かない人はパソコンが必要。採算には数が必要。
温水便座に点字をつけた。 松下の設計者の母親が目が不自由だった。
当初点字が街に無かったが今は点字のあるものが増えた。
そうすると単価がおちた。共有すると単価が落ちる。
藤戸氏 介護される高齢者は気を遣っている。介護してくれる人が楽になって欲しいと願っている。
個人が欲しい物を云わない。最近は少しずつ変わってきた。
山藤さん 本人の自立を上げるもの。
伊藤氏 自立とは何か?
山藤さん 手助けがいるから移動具が欲しい。結局一人ではやりにくい
藤戸氏 結局気を遣っている。自立よりも介護しやすい物を作って欲しい。
朝倉氏 手伝って欲しいということも自立だと思う。
伊藤氏 やってもらっていることがありがたいと思うと楽。介護者がやらしてもらっていると感じると楽。
山藤さん 毎日といわずとも1日おきにおふろをいれる。
女性が主になってやるには機械を使うことによって 介護者が楽になる。
機械を使えば心が伝わらないとは違うと思う。
宮本氏 寝るベットを良くする。これをすると自立できない。機能回復が出来なくなる。
リハビリは機能回復が 大切。回復が可能なら良いが、本来機能を回復しなくてはならない人が申し訳ない、介護の人が楽に なるとガンガン売る事はならない。 機能回復をターゲットにしなくてはならない。
片岡氏 機能回復を第一に打出す事は難しい。
山藤さん 80を過ぎた人に機能回復は言えない。
人に依存して生きる事は辛い、鞭をたたいて機能回復は 酷である。
岸本氏 両方大切。どっちがどうとは言えない。人によって違う。
朝倉氏 自立する事が目的ではない。意識の問題として皆に助けてもらう。
それで日々を暮らす事も自立だと 私は思う。
山藤さん 分けれないと思う。高齢者を沢山みてきた。
岸本氏 どのあたりで話をするかではないですか?
藤戸氏 10あれば介護者が便利になるものが多いのではないですか?してあげている。してもらっている。
そういう状態ではないか。デザインより介護者を意識したほうがよいのではないか?
片岡氏 電動でアシストするものがあれば良い。
岸本氏 ありますが、車椅子の機能が消える。折りたたんだりできなくなる。
欧米ではちょっとしんどい時に アシストするのもが多い。リハビリ、理学は大切だがそれ以外の部分も大事と思う。
伊藤氏 楽しいほうが良い。楽しいと必要性があると思う。強要は駄目と思う。
岸本氏 要望だけではその人の為にならない。
伊藤氏 やる気がなければ、いくら良い物があっても使わない。外に出れば良い事があると云う意識が必要。
提供は必要、しかし、決めるのは本人。
岸本氏 私の祖母にカワムラに入った頃 杖をプレゼントした。
使い始めて半年でそれが無ければ歩けないよう になった。
それが良かったのかどうか分からない。
林氏 障害者の便利な物と高齢者が便利な物は違うのではないですか?
岸本氏 もっとメディカルな事を知っていれば、もっとよい提案が
秋友氏 介護するひとが高齢になってきている。その為に介護器機は必要
片岡氏 物は9割の人対象になっている。しかし始めから1割をも入れるべきである。
西島氏 する喜びとされる喜び。する喜びが少ない。皆がそうではないと思っていないとならないでは?
被介護者は介護が必要。精神の自立が大切ではないですか?
秋友氏 ゴルフが好きな友人が脳溢血でたおれた。
努力で基に戻ってきた。やるかやらないかで随分変わってく る。
伊藤氏 精神的な事が一番大切なのです。
西島氏 介護ショップに商品が氾濫している。押し付けの物が多いと思います。
被介護者が一人一人違うので そのあたりを探っていかないとならない。
個々にあった物を見つけないとならない。 そうするときめが細かくなる。
そうなると数の問題、価格の問題が出てくる。それら全部に対応しない とならなくなる。

伊藤さんの作品です。  

福祉産業の町づくり

林氏 話を元に戻します。東大阪を福祉産業都市にしようと考えています。その事についてアドバイスをお願 いします。
朝倉氏 トライの会。異業種。市役所から毎年50万もらった。これは毎年ひもつきではない。
自由につかえる でも、プレッシャーがある。毎年何につかうか議論を重ねています。
ひもつきでなければ少なくても行って欲しい
林氏 東大阪の零細を活かせば、数は見込まれなくとも物を作っていける。それが零細の良さです。
天川氏 これからはファッション性が欠かせないと思います。
といれってを松下で売る場合、機能だけでは駄目、ファッションがいりますよ。と教えてもらいました。
そこに、東大阪の零細の弱さがあります。
自社製品の開発、販路等の本来の企業としての姿が 必要となるとおもいますが、このままでは、存続が危うくなると思います。
下請から脱却したいと この工業形態はつぶれます。南大阪(泉南)は壊滅しました。繊維は中国等にやられました。
同じ事を東大阪に起こってもらいたくない。でも今まででと同じでは駄目。
昭和50年をピークに 東大阪の企業は減っている。
この福祉機器はその転換になると思う、独自にブランド、東大阪の ブランドがいる。
同じ事をイタリアの中小は行っている。自分でデザインしたのもを作って、
流通を して世界におろしており、日本人は違和感なくその商品を利用している。
松下の商品は機能だけでは駄目、それは大切な事と思う。
何社か福祉機器の中小企業をまわって思った事は、キンジストロフィーの社長(ハルヤマ氏)
の入院体験で患者の立場にたった商品が無いと実感して立ち上げられた企業が千里にあります。
机、歩行器、入浴器機を作っているが、福祉用品はロウテクで良いが高齢者のニーズに適した物を 作かがポイントである。
ローテクでよいから高齢者のニーズ=中小企業に小回りを利用しなければならない。
福祉機器の開発は中小企業に非常にメリットがある。東大阪のみではなく大阪府が活性するのでは ないかと思う。
福祉機器のハイテク関係は大手に任せれば良いと思います。
朝倉氏 非常に的確なお話ですね。
天川氏 女性一人で大工をしている人がいる。高齢者が階段に手すりと付けて欲しい、段差を直して欲しい。
そういうニーズが多いが、工務店は嫌がる。 福祉関係はそういう細かい事が必要。大手ではやりにくい。
中小企業はチャンス。ただ、機能だけではならない。
林氏 社協からの立場で町工場でこんなことをすれば良いと思う事はないか?
片岡氏 高齢者の介護者の会がある。そのな所に参加すれば、ヒントがあると思う。
そういう所に参加すれば どうだろうか?
施設会(障害者等)に参加すれば良いのではないか?そんな場所の設定をすればどうか?
林氏 車椅子を改造した場合の補助はありますか?
片岡氏 住宅は100万までありますが、車椅子は知りません。
山藤さん 2軒できた物件を見てもらっていますが、検定するひとは日常の事を頭に入っていない。
関係者はPT等にもっと勉強してもらいたい。
片岡氏 PT,OT,が在宅現場にいく事は少ない。医者の指示の物が多い。病院を中心に教育されている。
林氏 車椅子等の改造へ補助金はでないのですか?
片岡氏 市が出来なければ社協等が行い軌道にのれば市の制度にのっかかる。
上からではなく下からのぼ っていく事が多い。行政の担当の問題ともいわれる。
山藤氏 専門領域との境目。対象は同じ、重なり合う部分の、境界部分のコミニュケーションが必要ではない ですか。
これを基盤にして世話役を受持って、各分野の人が継続的にコミニュケーションをとる事が 必要と思います。
ネットワークを如何に作るかではないでしょうか。
林氏 岸本さんはそんな事が多いのではないですか?
岸本氏 改造は非常に多い。
ピラミットと考えている。上は障害が重い。私たちは障害度合の高い人が顧客と して多い。
そうなると形の良い物が出来ないのです。 少量でもキッチリ良い物を作れるところに助けてもらいたい。
最近、車椅子が自転車業界と同じ動きになっている。何故中国に流れていったのか?教えて下さい。
藤戸氏 ヨーロッパあたりは保護主義になっているが、日本の自転車の6割は輸入となっている。
パーツメーカーの集合体。自転車屋自身も変わってきている。結局は価格、物流の問題。
岸本氏 海外の車椅子は安いが物はひどい、でも最後は価格になってしまう。
しかし内容はひどい商品である。 自転車の二の舞になって欲しくない。
林氏 自転車メーカーが日本に無い。こちらは本部のみとなっている。
ベトナムの工場見学にいっているのは、得意先が海外にいく。するとついていかなくてはならない。
しかし、物作りは地球規模になっているので、海外のメーカーに対応出来るようにならないいけない。
1000個単位の物でも海外で作ったほうが安くなっている。
国内と海外の2本だてを意識していかないと駄目ではないでしょうか?
空洞化する東大阪は数の少ない物を作っていかなくてはならない。
沢山の品揃えが必要と思います。
朝倉氏 繊維関係は当の昔に壊滅したがエルボーグの商品はすべて日本製です。
その様にすみわけは出来ると 思います。国内産でないとならない物が必要。
この切替えが必要。
東大阪が生残るきっかけとして福祉がポイントになるのではないでしょうか?

まとめ

林氏 目標が新たに見えたと思います。
皆さんのいろいろな意見を頂き、課題がはっきりした思います。
さまざまな課題がありますが、頂いた件案は大切に実行してきたいを思います。
又、この意見交流会を開催したいと思いますがよろしくお願いします。

秋友氏
(左から)岸本氏、片岡氏

片岡氏、山藤さん
 

宮本氏、藤戸氏
 

最 後 に
皆さん、本当に忙しい中お集り頂き有り難うございました。
私自身、皆さんにいろいろと貴重なありがたい意見をこんなに頂けるとは 思いも寄りませんでした。
皆さんの情熱を頂き、私達あきない塾は東大阪市の福祉産業の町づくりを目指し、皆さんの応援を頂き、大変勇気付けを頂きました。
これからもご指導ご鞭撻をよろしくお願いいたします。
河内あきない塾 林 茂元